ホーム > お知らせ > 医療講演会『大腿骨近位部骨折とその予防』を開催しました。

お知らせ

医療講演会『大腿骨近位部骨折とその予防』を開催しました。

更新日:2015年12月18日 日記

こんにちは。事務課 吉村です。

12月11日(金)に地域交流サロンで医療講演会を行いました。今回の講演会は『大腿骨近位部骨折とその予防』について、都立墨東病院の伊澤先生に講演を行っていただきました。以下講演会の様子です。

大腿骨近位部骨折とその予防 _DSCF7050

 

まず大腿骨ですが人体中最大の管状骨であり、股関節と膝関節の間の太い骨のことです。大腿骨の中でも部位は様々ありますが、その中でも近位部は頚部、転子部を主に指し、先生は強調しておっしゃっていましたが、とにかくよく折れるらしいです。

 

この部位は一度折れると治りが悪く遅延する特徴があります。この骨折が特に問題となる理由として、立つことや歩くことができなくなるだけではありません。動かすだけでも痛み自体も大きいので、非常につらい状況に陥ります。その結果、日常生活動作自体の低下も起こり、肺炎などの合併症を引き起こすケースも出てくるそうです。特に高齢者に至っては、この骨折をして体を動かさなくなってしまうとますます筋力が低下し、もとの生活に戻るには本当に長い期間かかってしまうそうです。

 

ではどういったきっかけで折れるケースが多いのでしょうか。一番は『ふとした転倒』とのことです。転んだ際に強打でもするとさらに危険です。また特に骨粗鬆症の方は要注意です。注意しなければならない理由として、寝たきりになってしまう方のうち、骨粗鬆症に伴う骨折は約20%程度を占めており、脳血管障害に続き第二位と非常に高い割合を占めているからです。今後高齢化社会が進むにつれ、患者数は2倍程度まで増加する傾向があるとの予測も出ています。標準的なリハビリ期間は15週~30週かかるだけでなく、一年以内の死亡率も日本で10%前後といった恐ろしいデータもあります。

 

では予防は難しいということでしょうか。そのようなことはありません。講演では以下2点が最も大切だとおっしゃっていました。

①骨粗鬆症の予防と治療

②適度な運動

まず、骨粗鬆症自体を予防・治療することです。骨粗鬆症予防としてカルシウム摂取や日光に当たることを日常生活の中で実践することが大切ですし、必要であれば薬で治療することもできますので、まずは骨粗鬆症にならないよう努める必要があります。また、転倒を避けるために平衡感覚を鍛える運動や、筋力の維持のための運動が効果的とのことです。

 

以上、大腿骨近位部の骨折は命に関わる大きな怪我です。骨粗鬆症の評価はメディカルケアタウン東大島に併設されている『あかねクリニック』でも行うことができます。また施設内にある『健康増進スペース』でも、筋力の維持を主目的としたマシントレーニングや個々の状態に合った様々な体操を運動指導員が実施しております。

ご興味ある方いらっしゃいましたら是非お問い合わせ下さい。

 

 

 

投稿:江東区の老人ホーム メディカルケアタウン東大島 [MCT東大島]
トップへ