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医療講演会【CKDと様々な病気】を開催しました。

更新日:2016年08月02日 日記

こんにちは。事務課 吉村です。

 

7月29日(金)に地域交流サロンで医療講演会を開催しました。今回の講座は『CKDと様々な病気』と題して、あかねクリニック諸冨院長に講演を行っていただきました。以下、講演会の様子です。

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CKDとはChronic Kidney Diseaseの略であり、『慢性腎臓病』のことです。慢性腎臓病といった言葉自体耳にすることは少ないかと思いますが、実はCKDの患者は20歳以上の成人の8人に1人いると言われており、国民病とも呼ばれています。具体的にはタンパク尿が出るなど腎臓の異常が続く状態、腎臓の働きが健康な方に比べて60%以下の低下が続く状態をCKDと定義しています。腎機能は年をとるごとに低下していくため、特に高齢者は要注意です。しかも、CKDは初期症状が全くありません。病気が進行していくと、夜間尿、貧血、倦怠感、むくみ、息切れなどの症状がでてきます。尿が異常に泡立っていたり、血が混じっていたりすれば既に要注意の段階とのことです。

指標となる値はeGFRと呼ばれる腎臓の働きの程度を表す値によって評価されます。以前はこのeGFRのみが判断材料になったわけですが、評価項目の改定により、糖尿病や高血圧、腎炎などの原疾患がある方や尿蛋白区分も合わせて評価するようになりました。その結果、原疾患がある方と無い方で重症度が変わってくるといった結果がでています。つまり、生活習慣病やメタボリックシンドロームがある方、たんぱく尿が見つかったことがある方等、その他疾患がある方は特に要注意なのです。

よって対策としては、生活習慣病の改善や肥満の解消、これが第一です。その結果、高血圧や糖尿病が解消され、腎臓の働きが正常になれば、塩分を多少はある程度多く摂ったとしても尿として排出されるため、体の水分は一定に保たれるのです。

腎臓は『沈黙の臓器』と呼ばれるほどです。繰り返しになりますが、悪化しない限り自覚症状が表れません。自覚症状が表れたときには、既に腎機能はかなり低下しています。CKDにならないためにも上記対策と少しでも危険因子に気付いた場合は、早めの受診をお薦めします。

投稿:江東区の老人ホーム メディカルケアタウン東大島 [MCT東大島]
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